タオルの生地や織り方で肌触りや柔らかさ、風合い、
吸水性などに大きな違いが見られます。
パイルとは、なんといってもタオルの基本。ループ上の織り方がタオル独特のふわふわした肌触りや弾力性をつくり出して水分を充分に吸収してくれます。
専門的には、両面とも同じパイルの並パイルと織る時にパイルに凸凹をつけるレリーフパイルがあります。
また、パイルの長さが短いものをショートパイル、長いものをロングパイルと言います。
ロングパイルのいいところ・わるいところ
ロングパイルはふんわりとしたボリュームがあり、その包まれるような肌触りが自慢。 その反面、ループが飛び出たり毛羽落ちしやすいという面もあります。
ショートパイルのいいところ・わるいところ
ショートパイルはパイルが抜けにくく、洗濯回数を重ねても風合いが変わりにくいので、業務用としてよく使われています。ロングパイルに比べて肌触りはやや硬めになります。
パイルタオルのパイルの上部1/2~1/3をカットして、ビロードのような肌触りに仕上げたものがシャーリング地です。カットしている分、パイルタオルに比べるとちょっと吸収力が少ないのですが、なめらかな肌触りのよさが特長です。バスローブやホームウェア、インテリア製品に多く使用されています。
先にお話しした、一番一般的な生地のタオルです。
パイルをカットしたものをシャーリングタオルと言います。カットの度合いに応じて、「半シャーリング」、「全シャーリング」があります。ビロードのような肌触りとツヤ感が特徴です。ループが切断されているため引っ掛かりが少ないのですが、パイルに比べると少し吸収力が低下します。
ベロアタオルもこのタオルの一種ですが、繊維原料に化学繊維が使われています。
ジャガード織という模様を織り込むための織り方で作られたタオルのことを言います。あらかじめ染められた糸を複雑に織り上げたタオルで、リッチな風合いが魅力です。
毛違い織り
表と裏で異なる色の糸を使用して 織り、表と裏で2色の色が楽しめます。
上げ落ち織り
パイルの長さの長い部分(上げ)、短い部分(落ち)を組み合わせて柄を表現する織り方。
縦糸にコットン、横糸にリネン(麻)を使った織り方のタオルを言います。パイルの風合いとガーゼの柔らかさをあわせ持っています。
ワッフル織りとは、経浮きの多い糸と横浮きの多い糸を4角形に使って、マス型の凹凸を表面に織り出す織り方です。食べ物のワッフルに似ているのでこのように呼ばれます。
凹凸で、立体感のある表面なので、肌触りがよく、吸水性に優れています。糸抜けしにくく、乾きやすいのも特徴です。
ワパイル糸を基布にからませた織り方です。パイル抜けがほとんど無く、ほつれません。
厚みがあり高級感がある上に、タオルそのものがしっかりしているので長期間使用するのに適しています。糸を染めてデザイン表現しているので色落ちしにくいのも特徴です。タオルケットなどは、この織り方が使われています。
こちらは、織り方ではありませんが、撚り(より)の少ない糸で織り上げたお肌にやさしいタオルです。
糸は通常「撚り(より)」をかけて強度を保ちます。撚りの程度により、柔らかく/固く感じたり、温かく/涼しく感じます。
無撚糸タオルは、糸の間に沢山の隙間があるため吸水性が良く、フワフワで柔らかい肌触りと保温性に優れていることが特徴と言えます。反面、毛羽が抜け落ちやすく、強度が劣るため取り扱いには注意を要する面もあります。
こちらも織り方ではありませんが、ナイロンやポリエステルから作る合成繊維で織ったタオルです。
マイクロファイバーは、繊維断面が鋭角な多角形なので、細かい塵などを拭きとることができ、吸湿性、速乾性に優れています。
しかし直径が1デニール以下という極めて細い繊維なので、耐久性が弱いと言われています。